バルビツール酸系薬とは?薬理作用を受容体から徹底解説!

目次

はじめに

バルビツール酸系薬は「どんな薬なのか」「どのようにして効果が出るのか」気になりますよね。

バルビツール酸系とは中枢神経抑制作用のある向精神薬で、睡眠薬や抗てんかん薬、全身麻酔薬に使用されます。

この記事では、バルビツール酸系薬の概要や薬理作用の機序を受容体から解説します。

バルビツール酸系薬を使用する医療従事者や薬の効き方を具体的に知りたい方はぜひ参考にしてください。

受容体について知りたい方はぜひ以下の記事もご一読ください。

バルビツール酸系薬とは?

バルビツール酸系薬とは、中枢神経抑制作用をもつ向精神薬のうち、尿素と脂肪族ジカルボン酸が結合している環状化合物です。バルビツール系薬は以下の薬剤として使用されます。

  • 睡眠薬
  • 抗てんかん薬
  • 全身麻酔薬

バルビツール系薬は脳の活動を抑制するため、睡眠障害やてんかんを治療し全身麻酔薬にも使われます。具体的な内容を見ていきましょう。

睡眠薬

バルビツール酸系薬は催眠作用がありレム睡眠が抑制されるため、睡眠薬として使用されます。

しかし、覚醒時に不快感が残ることや急性中毒、薬物依存が生じるため、現在、睡眠薬としての使用は少ないです。

バルビツール酸系睡眠薬は、バルビタールをはじめフェノバルビタールやアモバルビタール、ペントバルビタール、セコバルビタールなどがあり、抑制系神経機能を亢進させて睡眠にいたらせます。

抗てんかん薬

バルビツール酸系薬は中枢神経系の神経細胞の興奮を抑えることで抗けいれん作用や催眠作用を発現させるため、大脳皮質ニューロンの過剰興奮によっておこるけいれんの発作の治療薬として使用されます。

バルビツール酸系抗てんかん薬は、フェノバルビタールやプリミドンなどの薬剤が当てはまります。

プリミドンは体内で代謝されてフェノバルビタールを生じるプロドラッグであり、フェノバルビタールは抗てんかん薬の中で長時間作用できる特徴です。

全身麻酔薬

バルビツール酸系薬は短時間型の催眠鎮静作用があるため静脈麻酔薬として主に全身麻酔の導入の際に用います。

チオペンタールやチアミラールは、導入期や発揚期が短く手術期に入るために用いられるバルビツール酸系全身麻酔薬です。

バルビツール酸系薬は中枢神経抑制作用がある

バルビツール酸系薬は、脳の活動を抑制する神経伝達物質であるGABAの働きを高める中枢神経抑制作用を示します。中枢神経を抑制するために以下の作用があげられます。

  • 催眠や鎮静作用
  • 抗けいれん作用
  • 健忘
  • 抗不安

バルビツール酸系薬の中枢神経抑制作用とはどのように発現するのか、関連する神経伝達物質と受容体を具体的に見ていきましょう。

バルビツール酸系薬はGABAーA受容体と関連

バルビツール酸系薬はGABAA受容体に結合する因子です。

シナプス伝達が興奮性であるか抑制性であるかは、神経伝達物資と受容体の作用で決まり、GAVAA受容体は抑制性のシナプス伝達に関与します。

GABAA受容体は中枢神経系の抑制に関与し、受容体の活性化により内因性陰イオンチャネルが開口し陰イオンが細胞内に流入することで過分極を起こします。

内因性のGABAによる抑制性シナプス伝達は、GAVAA受容体に結合するさまざまな因子により調節されるため、神経機能を抑制する薬の標的となるでしょう。

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GABAA受容体とは

GABAA受容体は、中枢神経および末梢神経の抑制性のシナプス伝達に関与し、催眠や鎮静、抗不安、抗けいれん、筋弛緩、健忘、意識消失を引き起こすGAVA受容体のサブタイプの1つです。

GABAA受容体は陰イオンチャネルであるClチャネル内蔵型であり、以下の因子が結合する部位があります。

  • 抑制性伝達物質であるGABA
  • ベンゾジアゼピン系薬
  • バルビツール酸系薬
  • 神経ステロイド
  • アルコール
  • 揮発性麻酔薬

上記の因子がGABAA受容体に結合すると、Clの細胞内へ流入による過分極が促進されるため、神経活動を抑える方向に働きます。

バルビツール酸系薬の副作用

バルビツール酸系薬は、睡眠薬や抗てんかん薬、全身麻酔薬に使用されていますが、以下の副作用が現れることがあります。

  • 呼吸抑制
  • 血圧や心拍数の低下
  • 不整脈
  • 眠気
  • 頭痛やめまい、悪心嘔吐、倦怠感
  • 皮膚などの過敏症

全身麻酔で用いる場合、適正量であっても呼吸抑制や血圧低下を生じるため注意が必要です。また、バルビツール酸系薬睡眠薬は過量服用による急性中毒や長期連用による依存の形成や耐性などが問題となっています。

まとめ

本記事では、バルビツール酸系薬の概要や中枢神経作用の機序を受容体から紹介しました。

バルビツール酸系薬はGABAA受容体に結合することで神経活動を抑制し、睡眠薬や抗てんかん薬、全身麻酔薬として使用されます。

しかし、呼吸抑制や血圧低下の副作用があるため、使用時には十分な注意が必要です。

日頃、薬剤に関わる機会がある方は、中枢神経抑制作用のあるバルビツール酸系薬向精神薬に興味をもっているのではないでしょうか。

バルビツール酸系薬の基礎知識や作用機序を学び薬剤を深く理解するために、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

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