はじめに
「VBAって何?」「Excel作業を自動化できるらしいけど、具体的にどういうもの?」「今からVBAを学習して、仕事に活かせるの?それで生計を立てることは可能なの?」こうした疑問をお持ちの方は少なくないでしょう。VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Office製品の機能を拡張し、定型的な作業を自動化するためのプログラミング言語として、長年にわたり多くのビジネスパーソンに活用されてきました。
本レポートでは、VBAの基礎知識から、具体的な活用事例、学習方法、そしてVBAエンジニアとしてのキャリアパスや将来性、気になる年収事情に至るまで、国内外の文献や最新の市場動向を踏まえ、網羅的に解説します。VBAをこれから学ぼうと考えている方、あるいは既にVBAに触れているものの、その可能性をさらに深く知りたいという方にとって、本レポートがVBAというツールの真価を理解し、ご自身のキャリアや業務改善に活かすための一助となれば幸いです。


第1章:VBAとは何か? – Microsoft Officeの自動化エンジンを理解する
VBAを理解することは、Microsoft Office製品の可能性を最大限に引き出す第一歩です。この章では、VBAの基本的な定義から、よく混同されるマクロとの違い、そしてVBAがどのようにして生まれてきたのか、その歴史的背景を掘り下げていきます。
1-1. VBAの定義と概要:Visual Basic for Applicationsの基本
VBAとは、「Visual Basic for Applications」の略称であり、Microsoft社が提供するプログラミング言語の一つです 1。この言語は、主にMicrosoft Officeスイートのアプリケーション(Excel、Word、PowerPoint、Access、Outlookなど、最近ではMicrosoft Edgeも対象に含まれることがあります)の拡張機能として提供されています 1。
VBAの最大の特長は、これらのOfficeアプリケーション上で行われる様々な作業を自動化し、機能を自由にカスタマイズできる点にあります 1。特にExcelにおいては、「マクロ」という形でVBAが広く知られており、複雑なデータ集計や定型的なレポート作成などを自動化する際に強力なツールとなります 1。
技術的な側面を見ると、VBAはオブジェクト指向プログラミングの要素をサポートしており、また、ユーザーが行った操作をコードとして記録する「マクロの記録」機能も備えています 1。これにより、プログラミング初心者であっても、比較的容易に自動化処理の第一歩を踏み出すことが可能です。さらに、VBAを利用するにあたって、特別な開発用ソフトウェアを追加でインストールする必要はありません。既にMicrosoft Officeがインストールされていれば、すぐにVBAエディタを使って開発を始めることができます 1。
1-2. VBAとマクロの違い:誤解を解く
VBAと「マクロ」は非常に関連性の高い用語ですが、しばしば混同されがちです。これらの違いを正確に理解することが、VBA学習の第一歩となります。
端的に言えば、「マクロ」とは、ExcelなどのOfficeアプリケーションに搭載されている「機能の名称」であり、一連の操作を記録・自動実行させる仕組みそのものを指します 3。例えば、特定のセル範囲の書式設定を変更する、データを並べ替える、グラフを作成するといった一連の手順を、ボタン一つで実行できるようにするのがマクロの役割です。
一方、「VBA」は、このマクロを作成したり、編集したりするために用いられる「プログラミング言語の名称」です 3。Excelには「マクロの記録」という便利な機能があり、ユーザーが行った操作を自動的にVBAのコードとして書き出してくれます 3。この記録されたVBAコードを編集・拡張することで、より複雑で高度な自動化処理を実現できます。
つまり、マクロは「自動化機能そのもの」であり、VBAは「その自動化機能を記述するための言語」という関係性になります 3。この「マクロの記録」機能は、プログラミング経験がない人でも、自分が行った操作がどのようにVBAコードに変換されるかを視覚的に確認できるため、VBAの学習ツールとしても非常に有効です。ユーザーの具体的な操作と、それに対応するプログラムコードが直接結びつくため、抽象的なプログラミングの概念を実践的に理解する上で大きな助けとなります。この実用的かつ視覚的なフィードバックループこそが、VBAがプログラミング初心者にとってアクセスしやすい理由の一つと言えるでしょう。
1-3. VBAの歴史的背景:BASICからVisual Basic、そしてVBAへ
VBAのルーツを辿ると、1964年に開発されたプログラミング言語「BASIC」に行き着きます 2。BASICは、その名の通り初心者向けの教育用言語として設計されました。
時代は下り、パーソナルコンピュータの普及とともに、Microsoft社は1991年に「Visual Basic (VB)」を開発・リリースしました 2。Visual Basicは、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を持つアプリケーションを容易に開発できる環境を提供し、当時のプログラミングの世界に大きな影響を与えました。Visual Basicはバージョンアップを重ね、1998年にはそのクラシックバージョンの最終版となるVisual Basic 6.0がリリースされました 5。
そして1994年、Microsoft社はこのVisual Basicを基盤として、Officeアプリケーション専用のプログラミング言語「Visual Basic for Applications (VBA)」を開発しました 2。VBAは、本質的にはVisual Basicの文法や機能を継承しつつ、ExcelやWordといった特定のアプリケーションのオブジェクトを操作することに特化した言語と言えます 2。
VBAの直接の祖先であるクラシックなVisual Basicは、比較的シンプルな構文と手続き型のプログラミングスタイルを持っており、これがVBAの学習しやすさにも繋がっています。しかし、Visual Basicの主流が2002年にリリースされた.NET Frameworkを基盤とする「VB.NET」(後方互換性なし)へと移行したのに対し 6、VBAは独自の進化を遂げました。例えば、Office 2010で導入されたVBA 7では64ビット環境への対応がなされるなど 7、Office製品群との連携を深める形で発展してきました。このVB.NET本流からの分岐は、VBAがC#やPythonのような現代的なプログラミングパラダイムの多くを取り込んでいないことを意味しますが、逆にOffice自動化という特定ニッチにおいては、その安定性と焦点の定まった機能セットが強みとなっています。
第2章:VBAで何ができる? – 具体的な用途と業務改善事例
VBAの真価は、日々の繰り返し作業や複雑なデータ処理を自動化し、業務効率を飛躍的に向上させる能力にあります。この章では、VBAが具体的にどのような場面で活躍するのか、その主な用途と、実際の業務改善事例を通じて探っていきます。
2-1. VBAの主な用途:Microsoft Office製品の操作自動化
VBAは、Microsoft Office製品群のほぼ全ての操作を自動化できると言っても過言ではありません。以下に代表的な用途を挙げます。
- Excel作業の自動化: 請求書やリストなどの定型書類作成、複雑な関数処理、データ集計、分析レポートの自動生成など、Excelで行うほとんどの作業を自動化できます 8。また、ユーザー定義関数(UDF)を作成し、Excelの標準関数にはない独自の計算機能を追加することも可能です 9。
- WordやPowerPoint作業の自動化: Excelで作成したデータやグラフをWord文書やPowerPointのプレゼンテーションに自動的に貼り付けたり、Wordの差し込み印刷機能をVBAで制御して大量の個別文書を生成したりすることができます 8。
- Outlookメール作業の自動化: 定型メールの自動作成・送信、複数の添付ファイルを一括送信、指定した時間にメールを自動配信するなど、メール関連業務の効率化が図れます 8。
- Accessによるデータ管理の自動化: Accessデータベース内のデータ操作、レポート生成、データ入力フォームの作成などを自動化し、データベース管理業務を効率化します 9。
- インターネット情報の取得自動化(Webスクレイピング): Webサイトから特定の情報を自動的に収集し、Excelシートに整理・記録することが可能です 8。
- PDF資料操作の自動化: Excelで作成した資料をPDF形式で出力するだけでなく、既存のPDFファイルからテキスト情報を抽出してExcelに取り込んだり、フォルダ内の複数のPDFファイルを一括で印刷したりすることもできます 8。
- フォルダ・ファイル操作の自動化: フォルダ内のファイル名を一括で変更したり、複数のExcelファイルを一つにまとめたり、指定した条件でフォルダを自動作成したりするなど、ファイル管理作業を効率化します 8。
- カスタムユーザーインターフェースの作成: ユーザーフォームを作成し、データ入力や操作のための独自のインターフェースをOfficeアプリケーション内に構築できます 9。
- 動的グラフの作成: Excelで、元データの変更に応じてリアルタイムに更新されるインタラクティブなグラフを作成できます 9。
これらの機能は、VBAがOfficeアプリケーションのオブジェクトモデル(構成要素やその操作方法の体系)を深く理解し、それをプログラムコードから直接操作できるために実現可能です。
2-2. VBAによる業務自動化・効率化の具体例15選
VBAの活用範囲は非常に広く、日常業務の様々な場面でその力を発揮します。以下に、具体的な業務自動化・効率化の事例を15個紹介します。
- 請求書・納品書などの定型書類作成: Excelのリストデータに基づき、顧客ごとの請求書や納品書を自動生成 8。
- 印刷作業の自動化: 印刷部数、用紙サイズ、カラー/白黒、PDF出力など、複雑な印刷設定をワンクリックで実行 12。
- Wordでの差し込み印刷の自動化: Excelの顧客リストを元に、Wordで案内状やダイレクトメールを大量作成 12。
- データ入力チェックと自動修正:入力漏れ、全角/半角の不統一などを自動検出し、指定ルールに基づき修正 11。
- 複数シート・複数ファイルにまたがるデータ集計: 月次報告、売上分析など、複雑な条件でのデータ集計を自動化 8。
- 定型グラフの自動作成とPowerPointへの挿入: Excelで定期的に作成するグラフを自動生成し、PowerPoint資料に自動貼り付け 8。
- 条件に基づくファイルの自動分割: 大量のデータが含まれるExcelファイルを、商品別や顧客別などの条件で複数のファイルに自動分割 12。
- 複数ファイルのデータ自動集約: 複数の支店や担当者から集めたExcelファイルを、一つのマスターファイルに自動統合 12。
- フォルダの自動作成と階層管理: プロジェクトごとや年度ごとに必要なフォルダ群を、規定の階層構造で一括作成 8。
- Outlookでの定型メール一括送信: Excelリストの宛先に対し、パーソナライズされた内容のメールをOutlook経由で一括送信 8。
- Webサイトからの定期的な情報収集(株価、ニュースなど): 特定のWebサイトから必要な情報を定期的に取得し、Excelに記録・分析 12。
- Accessと連携した簡易データベースシステムの開発: Excelを入力インターフェースとし、Accessをバックエンドデータベースとした簡易顧客管理システムなどを構築 12。
- レポートフォーマットの自動整形: 生データを取り込み後、ヘッダーの太字化、中央揃え、列幅調整などを一括で自動実行 11。
- 重複データの自動ハイライト・削除: リスト内の重複エントリー(顧客名、商品IDなど)を即座に識別し、色付けや削除を実行 11。
- 複数シートタブの一括リネーム: 月別シート(1月、2月…)や部門別シートなどを、リストに基づいて一括で名称変更 11。
これらの事例はVBAで実現できることのほんの一部であり、アイデア次第でさらに多くの業務改善が可能です。
2-3. VBAのメリット:なぜVBAが選ばれるのか?
多くのプログラミング言語や自動化ツールが存在する中で、依然としてVBAが選ばれ続けるのには明確な理由があります。
- わかりやすさと学習の容易さ: VBAの構文は、人間の自然言語に近い形で記述されるため、プログラミング初心者にとっても比較的理解しやすいとされています 1。前述の通り、マクロの記録機能を使えば、実際に行った操作がどのようにVBAコードで表現されるかを確認できるため、学習の助けになります 3。
- 習得時間の短さ: VBAはExcelなどのOfficeアプリケーションに標準で組み込まれているため、開発環境を別途構築する必要がありません 1。この「すぐに始められる」手軽さが、学習開始のハードルを大きく下げています。また、長年にわたり多くのユーザーに利用されてきた結果、インターネット上には豊富なチュートリアル、サンプルコード、解説サイトが存在し、学習リソースに困ることが少ないのも大きなメリットです 1。
- 開発環境構築が不要: VBAで開発を行うために必要なのは、基本的にMicrosoft Excel(または他の対応Office製品)だけです。Excelに内蔵されているVBAエディタ(VBE)を使用するため、追加のソフトウェア購入や複雑なインストール作業は不要です 1。
- 繰り返し作業の自動化による業務効率化: VBAの最大のメリットは、日次、週次、月次といった定期的な繰り返し作業や、手順が複雑な処理を自動化できる点です 3。これにより、作業時間を大幅に短縮できるだけでなく、手作業によるヒューマンエラーの削減も期待できます。
特に、多くのビジネスパーソンが日常的に使用しているExcelという馴染み深い環境の中で、自分自身の業務課題を直接的に解決できるツールを開発できるという点は、VBAが持つユニークな強みです。複雑なデータ集計やレポート作成といった、時間のかかる定型業務をVBAで自動化できた際の達成感や、それによって得られる時間的余裕は、VBA学習の大きなモチベーションとなり、さらなる活用へと繋がっていく好循環を生み出します。これは、より汎用的なプログラミング言語では、実用的なアプリケーションを作成するまでの道のりが長く感じられることがあるのとは対照的です。
2-4. VBAの限界と苦手な作業:万能ではないVBA
VBAはOffice業務の自動化において非常に強力なツールですが、万能ではありません。その限界と、VBAが不得意とする作業領域を理解しておくことは、適切なツール選択のために重要です。
- Microsoft Office製品以外との連携: VBAは、基本的にMicrosoft Office製品群の内部で動作するように設計されています。そのため、Officeスイートに含まれない外部のアプリケーションやシステムをVBAから直接、自由自在に操作することは困難です 1。ただし、例外的に、外部アプリケーションがVBAから利用可能なライブラリ(APIのようなもの)を提供している場合は、Excelなどを介して連携できることがあります。例えば、Adobe Acrobatの一部の機能をVBAから操作できるケースがこれに該当します 3。
- 大量のデータ処理: VBAは、ExcelやAccessといったホストアプリケーションの処理能力やメモリ容量に依存します。そのため、数百万行を超えるような非常に大規模なデータセットを扱おうとすると、処理速度が著しく低下したり、アプリケーションがフリーズしたり、最悪の場合はファイルが破損したりするリスクがあります 1。Excel自体が扱える行数(約100万行)やAccessのデータベースサイズ(2GB)といった制約が、間接的にVBAの処理限界にもなります 3。ビッグデータの分析や処理には、PythonやRといった専門の言語やツールの方が適しています 3。
- Webサイトや本格的なアプリケーション開発: VBAはプログラミング言語ではありますが、Webサイトの構築、スマートフォンアプリの開発、あるいは独立して動作する本格的なデスクトップアプリケーションの開発には向いていません 1。Excel上で動作する簡易的なゲームや、Outlookと連携する独自のメールツールなどを作成することは可能ですが、それらはあくまでOfficeアプリケーションの拡張機能の範囲に留まります 3。汎用的なアプリケーション開発には、専用の言語やフレームワークが必要です。
これらの限界は、VBAが元来、MS Officeという特定のアプリケーション環境内での作業を効率化するための「スクリプト言語」として設計されたことに起因します。そのエコシステム内では深い連携と高い生産性を発揮しますが、その外の世界では機能が制限されるのは自然なことです。この特性を理解し、VBAの強みを活かせる領域で活用し、不得意な領域では他の適切なツールを選択するという判断が、賢明なVBAユーザーの姿勢と言えるでしょう。
第3章:VBAエンジニアのキャリアと将来性 – 今からでも「食べていける」のか?
VBAスキルを習得した後、それをどのようにキャリアに活かせるのか、そしてVBAエンジニアという道は将来的に「食べていける」のか、というのは多くの方が関心を持つ点でしょう。この章では、VBAエンジニアの具体的な仕事内容、年収相場、市場の動向、そして将来性について、懸念点と生き残りの戦略を含めて考察します。
3-1. VBAエンジニアの仕事内容と役割
VBAエンジニアの主な役割は、VBAを用いて企業の業務効率化やシステム改善を推進することです。具体的には、以下のような業務に携わります。
- 社内業務プロセスの自動化: ExcelやAccessなどのOfficeアプリケーションを駆使し、データ入力、集計、分析、レポート作成といった日常的な業務プロセスを自動化するツールやシステムを開発します 15。これにより、作業時間の大幅な短縮とヒューマンエラーの削減を目指します。
- 既存VBAシステムの保守・運用: 既に導入されているVBAプログラムやマクロが、業務環境の変化(例:業務フローの変更、OSやOfficeのバージョンアップ)に対応し続けられるよう、定期的なコードの確認、修正、機能改善を行います 15。問題発生時には迅速なトラブルシューティングも求められます。
- ユーザーサポートと要件定義: 実際にVBAツールを使用する社内ユーザーからの要望を聞き取り、それを基に新たな自動化のニーズを掘り起こしたり、既存ツールの改善提案を行ったりします。時には、ユーザー向けの簡単なトレーニングやマニュアル作成を担当することもあります。
VBAエンジニアは、単にコードを書くだけでなく、業務内容を深く理解し、どのように自動化すれば最大の効果が得られるかを考え、提案するコンサルタント的な側面も持つことが期待されます。
3-2. VBAエンジニアの年収相場:会社員とフリーランス
VBAエンジニアの年収は、雇用形態、経験年数、スキルレベル、担当する業務の複雑さ、そして勤務地などによって大きく変動します。
国内のVBAエンジニアの平均年収
一般的に、日本国内におけるVBAエンジニアの平均年収は400万円から600万円程度とされています 15。これは、日本の給与所得者全体の平均年収と比較して、同水準からやや高めと言えるでしょう 15。
雇用形態・経験 | 平均年収(日本国内) |
全体平均 | 400万円~600万円 |
会社員 | 400万円~500万円 |
– 20代・新卒・未経験 | 300万円~400万円前後 |
– 30代 | 400万円~500万円前後 |
– 40代・50代・管理職 | 500万円~ |
フリーランス | 500万円~700万円(月単価50~60万円) |
アルバイト・パート | 200万円前後 |
出典: 15
会社員の場合、経験年数や役職が上がるにつれて年収も上昇する傾向にあります。一方、フリーランスのVBAエンジニアは、自身のスキルや交渉力、案件の規模によって会社員よりも高い収入を得る可能性があります。特に、複数のプロジェクトを掛け持ちしたり、高単価な専門性の高い案件を獲得したりすることで、年収1000万円を超えるケースも存在します 16。
米国のVBA開発者の給与(参考情報)
参考として、米国のVBA開発者の給与水準も見てみましょう。ZipRecruiterによると、2025年5月時点での米国のExcel VBA Developerの平均年収は約135,000ドル 18、Salary.comの2025年6月時点のデータでは平均160,353ドルと報告されています 19。経験レベル別では、ジュニアVBA開発者(0-2年経験)の年収中央値が約60,000ドル、シニアVBA開発者(4-7年経験)が約100,000ドル、VBAコンサルタント(10年以上の経験)では約135,000ドルとなっています 20。これらの数値はあくまで米国市場のものであり、為替レートや経済状況によって変動しますが、VBAスキルが一定の評価を得ていることが伺えます。興味深い点として、米国のデータでは「VBA Developer」よりも「Excel VBA Developer」の方が給与が高い傾向が見られることがあります 19。これは、Excelという特定のプラットフォームに特化した深い専門性が評価されている可能性を示唆しています。
3-3. VBA案件の市場動向とニーズ
VBAスキルを持つ人材の需要は、依然として多くの企業に存在します。特に、Microsoft Office製品が業務インフラとして深く根付いている企業では、日常業務の効率化や自動化のためにVBAが活用され続けています 14。
フリーランス市場においては、VBA案件の月額単価相場は50万円から60万円程度とされています 17。ただし、これは経験やスキルによって大きく変動し、実務経験1~3年で10~20万円、3~5年で20~50万円、5年以上になると60万円以上を目指せる場合もあります 17。
近年では、週2~3日稼働のパートタイム案件や、完全リモートワークが可能なVBA案件も増加傾向にあります 17。これは、働き方の多様化と、VBA開発が必ずしもオンサイトである必要がないという特性によるものです。案件の内容としては、既存システムの改修、小規模なツール開発、データ集計・分析マクロの作成などが多いようです。
VBAスキルが特に求められる業界としては、金融サービス、製造業、ヘルスケアなどが挙げられます 20。これらの業界では、Excelを用いた複雑なデータ処理やレポーティング業務が頻繁に行われるため、VBAによる自動化のニーズが高いと考えられます。
新規の「VBA専門」の正社員求人は減少傾向にあるかもしれませんが、既存業務の改善や特定プロジェクトの自動化といった文脈でのVBAスキルへの需要は根強く残っています。特に、フリーランス市場では、特定の課題解決に特化したVBA開発案件が継続的に発生しており、経験豊富なVBA技術者にとっては柔軟な働き方を選択できる機会が提供されています。これは、企業が必ずしもVBA専門の正社員を抱えるのではなく、必要に応じて外部の専門スキルを活用するという、よりアジャイルなリソース調達へとシフトしていることの表れかもしれません。
3-4. VBAの将来性:懸念点と生き残りの道
VBAの将来性については、肯定的な側面と懸念される側面の両方があります。
将来性があると言われる理由
- 業務自動化の潮流: 多くの企業がRPA(Robotic Process Automation)やExcelなどを活用した業務効率化を推進しており、手作業を自動化できるVBAの需要は依然として存在します 14。
- MS Officeの普及率: Microsoft Officeは多くの企業で標準的なオフィススイートとして導入されており、Office製品が存在する限り、それを拡張するVBAの活躍の場は残ります 14。実際に、MicrosoftはOffice LTSC 2024においてもVBAをサポートし、そのサポートは2029年10月まで継続される予定です 21。また、近い将来にVBAのサポートを終了する計画は発表されていません 22。
- VBAエキスパート資格の存在: VBAのスキルを客観的に証明できる「VBAエキスパート」のような資格があり、これが社内評価やキャリアアップに繋がるケースもあります 14。
懸念点
- 大量データ処理の限界: VBAは大量のデータ処理には不向きであり、この分野では他のツールや言語に軍配が上がります 14。
- 競合サービスの台頭: Google Workspace(スプレッドシートなど)のようなクラウドベースのオフィススイートがシェアを伸ばしており、Microsoft Officeの相対的な地位が変化すれば、VBAの需要にも影響が出る可能性があります 14。
- VBA専門求人の減少: 「VBAエンジニア」という肩書きでの求人は、年々減少傾向にあると指摘されています 14。
- 新しい技術へのシフト: Microsoft自身も、クロスプラットフォーム対応やセキュリティ強化の観点から、Office Scripts(TypeScript/JavaScriptベース)のような新しい自動化技術に注力しています 24。VBAのオブジェクトモデルは更新され続けるものの、開発ツールやドキュメントなどの新しい取り組みは、主にJavaScript/TypeScriptベースのソリューションに重点が置かれています 24。
生き残りの道
このような状況の中で、VBAスキルを活かしてキャリアを継続・発展させるためには、以下のような戦略が考えられます。
- 他のスキルとの組み合わせ: VBA単独ではなく、Python、R、SQL、Javaといった他のプログラミング言語や、Power Platform(Power Automate、Power BIなど)のような新しい自動化・分析ツールとVBAを組み合わせることで、対応できる業務範囲を広げ、市場価値を高めることができます 14。
- 業務知識・課題解決能力の深化: 特定の業界や業務ドメインに関する深い知識を持ち、VBAを駆使して具体的な業務課題を解決できるソリューションを提案・実装できる能力が重要になります 14。単なるコーダーではなく、業務改善コンサルタントとしての視点を持つことが求められます。
- レガシーシステムとモダン技術の橋渡し: 多くの企業には、依然としてVBAで構築された重要な業務システム(レガシーシステム)が存在します。これらの既存システムを理解しつつ、新しいデータソースやAPIと連携させたり、段階的にモダンな技術へ移行させたりするスキルは、今後ますます価値を持つでしょう 14。
VBAプロフェッショナルとしての将来は、純粋な「VBAコーダー」であることよりも、VBAを道具の一つとして使いこなし、特定の業務知識や他の技術スキルと組み合わせて問題を解決する「問題解決者」としての役割を担う方向へとシフトしています。この変化に対応するための適応力と継続的な学習意欲が、今後のキャリアを左右する鍵となるでしょう。「VBAを知っている」ということから、「VBAと他のスキルを使って特定のビジネス課題を解決できる」という価値提案へと転換することが、将来にわたって活躍し続けるために不可欠です。
第4章:VBAと他の自動化技術・プログラミング言語との比較
VBAは強力な自動化ツールですが、唯一の選択肢ではありません。Microsoft自身が推進するOffice Scripts、汎用的な自動化を実現するRPAツール、そして多目的プログラミング言語であるPythonなど、様々な代替技術や補完技術が存在します。この章では、これらの技術とVBAを比較し、それぞれの特徴、得意分野、そしてどのような場合にどちらを選択すべきかを考察します。
4-1. VBA vs. Office Scripts:Microsoftの新しい自動化の波
Microsoftは、Excelの自動化手段としてVBAに加えて「Office Scripts」という新しい選択肢を提供しています。これらは共存しつつも、異なる特性を持っています。
- 技術基盤と互換性:
- VBA: Visual Basicベース。主にWindowsデスクトップ版のOfficeで動作します 24。
- Office Scripts: TypeScript(JavaScriptのスーパーセット)ベース。Excelのデスクトップ版(Windows、Mac)、Web版、iOS版など、クロスプラットフォームで動作するように設計されています 24。
- 実行環境とセキュリティ:
- VBA: Officeアプリケーションプロセス内で直接実行され、OS機能へのアクセスも比較的容易です。
- Office Scripts: セキュリティとプライバシーを重視し、低整合性レベル(IL)のサンドボックス環境で実行されます。これにより、システムへの低レベルなアクセスが制限されます 24。
- 外部連携と機能:
- VBA: COM APIやWin32 APIなどを呼び出すことで、OSや他のアプリケーションとの高度な連携が可能です。
- Office Scripts: 現状、FFI(Foreign Function Interface)のサポートはなく、VBAのような低レベルAPIの呼び出しはできません 24。これにより、VBAで実現可能な一部の高度な連携機能はOffice Scriptsでは限定的です。
- 位置づけと将来性:
- Microsoftは、VBAのオブジェクトモデルは新機能に合わせて更新を続けるものの、新しい開発ツールやエクスペリエンス、モバイル・オンライン対応、Power Automate連携といった面では、JavaScript/TypeScriptベースのソリューション(Office Scripts/OfficeJS)を優先しています 24。
- Office Scriptsは、エンドユーザー向けのVBAマクロ記録機能の代替・補完として、OfficeJSはプロ開発者向けのVBA/.NETの代替として位置づけられています 24。
- 現時点では、Office ScriptsがVBAを完全に置き換えるものではなく、両者は共存すると考えられています 24。
- 利用条件と得意分野:
- VBA: デスクトップ版Excelがあればライセンス不要で利用可能。複雑なロジックやデスクトップ環境に依存する自動化に適しています 26。
- Office Scripts: 利用にはエンタープライズ版または教育機関向けのMicrosoft 365ライセンスとOneDrive for Businessへのアクセスが必要です 26。クラウドベースの作業、比較的シンプルな自動化、スクリプトの安全な共有に適しています。
- コード移行:
- 一部のVBAコードをOffice Scriptsに変換することは可能ですが、VBAの全ての機能がOffice Scriptsで利用できるわけではないため、調整や代替策の検討が必要になる場合があります 27。
Office Scriptsは、特にクラウド環境での利用やクロスプラットフォーム対応、セキュリティを重視する現代的なニーズに応えるための技術です。一方、VBAは長年の実績と豊富な機能、そしてローカル環境での強力なカスタマイズ性という強みを持ち続けています。
4-2. VBA vs. RPA (Power Automateなど):どちらを選ぶべきか?
RPA(Robotic Process Automation)ツール、特にMicrosoftのPower Automate(旧Microsoft Flow)は、VBAとしばしば比較される業務自動化の手段です。
- プログラミング知識の要否:
- VBA: 簡単なマクロ記録以外でカスタマイズを行うには、VBAのプログラミング知識が必須です 28。
- RPA (Power Automate Desktop – PADなど): 一般的に、テンプレートやGUIベースの直感的な操作で自動化フローを構築できるため、高度なプログラミング知識は不要とされます 28。しかし、PADであっても条件分岐やループ、変数といったプログラミング的な論理思考は必要であり、非エンジニアが使いこなすには一定の学習が必要です 30。
- 自動化の適用範囲:
- VBA: 主にMicrosoft Officeアプリケーション内部の作業自動化に特化しています 28。外部システムとの連携は限定的です。
- RPA: Webブラウザ操作、基幹システム連携、複数の異なるアプリケーションをまたがる業務プロセスの自動化など、より広範囲なタスクに対応できます 28。Power Automateは500以上のサービスと連携可能です 32。
- 処理速度と機能:
- VBA: Excel内部での大量データ処理など、最適化されていれば非常に高速に動作します。Excelの全機能を網羅的に操作可能です 30。
- RPA (PAD): 人間の操作を模倣する性質上、VBAによる内部処理と比較すると遅くなることがあります 30。また、PADではExcelの一部の書式設定(セルの色変更など)やピボットテーブルの更新といった機能が標準で提供されていない場合があります 30。ただし、サーバー型やクラウド型のRPAはPCの性能に依存せず高速処理が可能な場合もあります 31。
- コスト:
- VBA: Microsoft Officeライセンスに含まれているため、追加コストは基本的に発生しません。
- RPA: ツールによってはライセンス費用が発生します。ただし、導入後のサポートやセキュリティ面を考慮すると、総合的なコストではVBAより安価になるケースも考えられます 28。
- 連携事例と使い分け:
- VBAが適しているケース: ExcelやAccess内でのデータ処理や帳票作成が中心の場合、ローカル環境での作業自動化、プログラミングスキルを持つ担当者がいる場合 28。
- RPA/Power Automateが適しているケース: 複数のシステムやクラウドサービスを連携させる必要がある場合(例:メール受信をトリガーにSharePointにファイル保存しTeamsに通知 32)、承認ワークフローの自動化、非プログラマーでも自動化ツールを扱いたい場合 28。
- 連携活用: VBAでExcelデータを集計・整形し、その結果をPower Automateでメール送信したり、別システムに転送したりといった連携も有効です 33。例えば、VBAで作成した申請データをPower Automateで承認プロセスに乗せる、といった使い方が考えられます 33。
VBAとRPAは競合するだけでなく、相互に補完し合う関係にもなり得ます。自動化したい業務の範囲、関わるシステムの数、利用者のスキルセットなどを考慮して、最適なツールを選択または組み合わせて使用することが重要です。
4-3. VBA vs. Python:汎用性と専門性の比較
Pythonは、近年非常に人気が高まっている汎用プログラミング言語であり、業務自動化の文脈でもVBAと比較されることがあります。
- 汎用性と専門性:
- VBA: Microsoft Office製品の自動化に特化した専門性の高い言語です 34。Officeアプリケーションとの親和性は抜群です。
- Python: Web開発、アプリケーション開発、データサイエンス、AI(人工知能)、機械学習、そしてOffice製品の自動化まで、非常に幅広い分野で活用できる汎用性の高い言語です 3。
- 学習難易度とリソース:
- VBA: マクロ記録機能の存在や、構文の平易さから、プログラミング初心者にとっては比較的学習を始めやすいとされています 35。
- Python: 基本的な文法はシンプルで学びやすいですが、専門分野(AI、データ分析など)に進むと難易度は上がります 36。VBAと比較すると、世界的には学習教材やコミュニティが豊富です 35。
- 開発環境:
- VBA: Office製品に組み込まれているため、特別な環境構築は不要です 1。
- Python: 利用するにはPython本体のインストールやライブラリ管理などの環境構築が必要です 35。
- 将来性と市場需要:
- VBA: VBA単独での新規求人は減少傾向にあり、将来性は限定的と見る向きもあります 14。
- Python: AIやデータサイエンス分野の成長とともに需要が非常に高く、将来性も有望視されています 23。フリーランス案件の単価もPythonの方が高い傾向があります 38。
- 得意な処理と使い分け:
- VBAが適しているケース: 主にExcel、Word、OutlookなどのOfficeアプリケーション内での定型作業を迅速に自動化したい場合。ユーザーインターフェースをOffice内で簡単に作成したい場合 35。
- Pythonが適しているケース: Office製品以外のアプリケーション操作も含む広範な業務自動化、大量のデータ処理・分析、機械学習モデルの組み込み、Webスクレイピング、多様なファイル形式(CSV, JSON, XMLなど)やAPIとの連携が必要な場合 34。
- Excel操作の比較: Pythonもopenpyxlやpandasといったライブラリを使えばExcel操作が可能ですが、VBAほど直感的かつ詳細にExcelの全機能を制御できるわけではありません。VBAはExcelのオブジェクトモデルと密接に結びついているため、Excel固有の機能(例:特定のセル書式、グラフの細部操作)を扱う上ではVBAに分があります。
VBAとPythonの選択は、どちらが絶対的に優れているかという問題ではなく、「目的に対してどちらがより適しているか」という観点で判断すべきです。VBAはMS Officeという特定の生態系内での作業効率化に特化したツールであり、その環境下では高い生産性を発揮します。一方、Pythonの強みは、その汎用性と、Officeの枠を超えた様々なタスクに対応できる強力なライブラリ群にあります。実際には、VBAでOffice内のタスクを自動化し、Pythonでより高度なデータ分析や外部システム連携を行うなど、両者を補完的に活用するアプローチが最適な解決策となることも少なくありません。
第5章:VBA習得ガイド – 初心者向け学習ロードマップとおすすめ情報源
VBAを学びたいけれど、何から始めれば良いのか、どれくらいの時間がかかるのか、どんな教材があるのか、といった疑問を持つ方は多いでしょう。この章では、VBA学習を始めるための準備、具体的な学習ステップ、習得期間の目安、そして国内外の優良な学習リソースや資格について解説します。
5-1. VBA学習を始める前に:必要なPCスキルと心構え
VBAの学習をスムーズに進めるためには、いくつかの前提知識と心構えが役立ちます。
- Excelの基礎知識: VBAはExcelをはじめとするMS Office製品を操作するための言語であるため、特にExcelの基本的な操作(セルの参照方法、ワークシートの扱い方、基本的な関数の使い方など)を理解していることが不可欠です 1。Excelのオブジェクト(セル、範囲、ワークシート、ブックなど)がVBAでどのように扱われるかを理解する上で、これらの基礎知識は土台となります。Excelのユーザーとしてのスキルが高いほど、VBAのコードが何をしているのか、より直感的に理解しやすくなります。
- 論理的な思考力: プログラミング全般に言えることですが、VBAにおいても、処理の手順を順序立てて考えたり、条件によって処理を分岐させたりといった論理的な思考力が求められます 30。
- 学習への心構え:
- 忍耐力: 最初はエラーが頻発したり、コードが期待通りに動かなかったりすることもあります。諦めずに試行錯誤を続ける忍耐力が必要です。
- 実践する意欲: 本を読んだり動画を見たりするだけでなく、実際に自分でコードを書いて動かしてみることが最も重要です。
- 問題解決を楽しむ姿勢: 「どうすればこの作業を自動化できるか」「なぜこのエラーが出るのか」といった問題を解決していく過程を楽しむことが、学習継続のモチベーションに繋がります。
VBAは「初心者向け」と言われることが多いですが、それはあくまで他の汎用プログラミング言語と比較した場合です。Excelの操作に不慣れな方がいきなりVBAを学ぼうとすると、Excelの概念とプログラミングの概念の両方を同時に理解する必要があり、学習負荷が高くなる可能性があります。まずはExcelの機能を一通り使いこなせるようになってからVBAに挑戦する方が、より効率的に学習を進められるでしょう。
5-2. 初心者向けVBA学習5ステップ
VBAを初めて学ぶ方におすすめの学習手順は、以下の5つのステップです 39。この方法は、実践を通じてVBAの動きを体験的に理解することを重視しています。
- Step1: 効率化したい作業内容を明確にする
まず、VBAを使って具体的に何を自動化したいのか、日常業務の中で改善したい作業を特定します。例えば、「毎月作成している定型レポートの集計作業」「大量のデータから特定の条件に合うものだけを抽出する作業」など、具体的な目標を設定することで、学習の方向性が定まります。 - Step2: マクロ自動記録で効率化を体験する
特定した作業を、Excelの「マクロの記録」機能を使って実際に操作し、記録してみます 39。これにより、プログラミングの知識がなくても、作業が自動化される様子を体験できます。この段階では、完璧な自動化を目指す必要はありません。「ボタン一つで作業の一部が実行される」という成功体験を得ることが重要です。 - Step3: 作成されたコードの内容を理解する
マクロの記録機能で自動生成されたVBAコードを、VBAエディタで開いて確認します 39。最初は意味不明に見えるかもしれませんが、自分が行った操作(例:セルを選択した、値を入力した、書式を変更した)が、どのようなVBAの命令文に対応しているのかを照らし合わせながら、少しずつ解読していきます。 - Step4: よく使用されるコードを覚える
記録されたコードや、入門書・学習サイトに出てくる基本的なVBAの構文(変数宣言、条件分岐のIf文、繰り返しのForループやDo Whileループ、セルの値を取得・設定するRangeオブジェクトやCellsプロパティなど)を学習します 39。単に暗記するのではなく、それらがどのような動きをするのかを理解することが大切です。 - Step5: 少しコードの内容を拡張してみる
記録されたコードを元に、少しずつ自分で手を加えてみます 39。例えば、処理対象のセル範囲を変更してみる、条件分岐を追加してみる、繰り返し処理の回数を変えてみるなど、小さな変更から始めて、コードの動作がどのように変わるかを確認します。
この5ステップに共通して重要なのは、単に参考書を読んだり解説動画を視聴したりするだけでなく、「実際に自分でコードを書き、動かしてみる」という実践的な学習を心がけることです 40。VBAは、試行錯誤を通じて具体的な成果物が得られやすい言語であり、この「記録→理解→修正→拡張」という実践的かつ反復的なアプローチは、特にVBA学習において効果的です。Excelに組み込まれたツール(マクロ記録機能)を学習補助として活用することで、抽象的な概念ではなく、即座に目に見える結果に結びついた形で学習を進めることができます。
5-3. VBA習得にかかる時間の目安は?
VBAを習得するのに必要な時間は、個人のプログラミング経験、学習方法、目標とするスキルレベルによって大きく異なります。一般的に言われている目安は以下の通りです。
- VBAエキスパート ベーシックレベル(Excel/Access): 資格試験合格を一つの目安とする場合、このレベルであれば約25~30時間の学習時間が必要とされています 41。1日1時間の学習であれば、約1ヶ月弱で到達できる計算になります。
- VBAエキスパート スタンダードレベル(Excel/Access): より実践的なスキルが問われるスタンダードレベルでは、約70~75時間の学習時間が見込まれます 41。1日1時間の学習なら約3ヶ月弱です。別の情報源では、70~80時間、経験者であれば20~30時間短縮可能とも言われています。ある受験者は、スタンダードレベルの試験に一度不合格(学習時間約30時間)になった後、さらに40時間以上学習を重ねて合格(合計70時間以上)したという事例もあります 42。
これらの時間はあくまで目安であり、公式に発表されているデータではありません 41。VBAの基本的な概念を理解し、簡単なマクロを作成できるようになるまでであれば、数週間程度の集中的な学習でも到達可能です。しかし、業務で複雑な処理を自動化したり、他人が作成したコードを理解・修正したりできるようになる「標準的な」スキルレベルに達するには、やはり相応の学習時間と実践経験が必要となります。
VBAの「習得しやすい」という側面は、最初の成果を得るまでの時間が短いことを指す場合が多いかもしれません。基本的な自動化であれば比較的短期間で実現できるため、学習のモチベーションを維持しやすいという利点があります。しかし、他のプログラミング言語と同様に、深い理解と応用力を身につけるためには、継続的な学習と実践が不可欠であると言えるでしょう。
5-4. おすすめVBA学習リソース:国内外の文献・オンラインコース・書籍紹介
VBAを学ぶためのリソースは、その長い歴史と幅広いユーザー層を反映して、非常に豊富に存在します。ここでは、国内外の代表的な学習情報源を紹介します。
- 国内の参考書籍(日本語):
VBAに関する日本語の書籍は多数出版されており、初心者向けから上級者向けまでレベルも様々です。
- 『Excel VBA塾【動画✕本で学ぶ!】~初心者OK! 仕事をマクロで自動化する12のレッスン~』(たてばやし 淳 著、マイナビ出版): 動画解説と連動しており、100題以上の練習問題で実践的に学べます 43。
- 『パーフェクト Excel VBA』(高橋 宣成 著、技術評論社): VBAの基礎から応用まで網羅的に解説されており、本格的に学習したい人向けです 43。
- 『ExcelVBAを実務で使い倒す技術』(高橋 宣成 著、秀和システム): 実務での活用に焦点を当てた内容です 44。
- その他、『図解! Excel VBAのツボとコツがゼッタイにわかる本 “超”入門編』、『入門者のExcel VBA―初めての人にベストな学び方』など、初心者向けの分かりやすい解説書も多数あります 44。
- 海外のオンラインコース(Courseraなど):
英語での学習に抵抗がなければ、海外のオンライン学習プラットフォームも有力な選択肢です。 - Coursera: コロラド大学ボルダー校提供の「Excel/VBA for Creative Problem Solving」や、Coursera Instructor Networkによる「Microsoft Excel VBA and Macros」といった専門講座があります 45。これらは、Excelマクロ作成、VBAプログラミングの基本原則、データ構造、自動化技術などを体系的に学べるように設計されています 45。
- 公式ドキュメント・チュートリアル:
Microsoft自身もVBAに関する情報を提供しています。
- Microsoft Visual Basic 言語リファレンス: VBAのメソッド、プロパティ、ステートメント、関数、演算子、オブジェクトに関する詳細なドキュメントです 46。
- Officeアプリケーション内のヘルプ: ExcelやWordなどの「開発」タブからアクセスできるVisual Basic Editor内のヘルプメニューには、「Microsoft Visual Basic for Applications ヘルプ」があり、各アプリケーション固有のVBAリファレンスを参照できます 47。
- Tutorialspoint VBA Quick Guide: VBAエディタへのアクセス方法、マクロ作成手順、MsgBox関数や変数の使い方などを簡潔にまとめたオンラインチュートリアルです 48。
- 特定のハードウェアやソフトウェア(例:E5061A/E5062A ネットワークアナライザ)には、専用のVBAプログラマーズガイドが付属していることもあります 49。
- 学習サイト(日本語):
日本のWebサイトにも質の高いVBA学習コンテンツがあります。
- ドットインストール: 1本3分の短い動画でVBAの基礎から実践的な内容まで学べるため、プログラミング初心者でも取り組みやすいと評価されています 40。
- Office TANAKA: VBAのコーディングにおけるポイントや注意点、基本的な記述方法から高度なテクニック、高速化のための記述、エラーメッセージの解説まで、詳細かつ広範な情報を提供しています 40。
- @IT「Excelマクロ/VBAで始める業務自動化プログラミング入門」: IT専門情報サイト@ITで過去に連載された入門記事を再編集したもので、無料でダウンロード可能です 40。
VBAが1990年代半ばから長きにわたり広く使われてきた結果 2、このように多様な学習リソースが蓄積されてきました。公式ドキュメント、体系的なオンラインコース、実践的な書籍、コミュニティサイトなど、学習者のレベルやスタイルに合わせて豊富な選択肢があることは、VBAを学ぶ上での大きな利点と言えるでしょう。
5-5. スキルを証明する資格:VBAエキスパートとは?
VBAのスキルを客観的に証明するための資格として、日本では特に「VBAエキスパート」が知られています。
- VBAエキスパート (Visual Basic for Applications Expert):
株式会社オデッセイ コミュニケーションズが運営する、Microsoft ExcelおよびMicrosoft Accessに搭載されているVBAのプログラミングスキルを評価する資格試験です 14。
試験は、Excel VBAとAccess VBAそれぞれに「ベーシック」と「スタンダード」の2つのレベルが設けられています 15。ベーシックはVBAの基本的な文法や操作の理解度を測り、スタンダードはより実務的なプログラミング能力や応用力が問われます。
この資格を取得することで、VBAに関する知識とスキルを客観的に証明でき、就職・転職活動やフリーランスとしての案件獲得、社内での評価向上などに繋がる可能性があります 14。 - MOS (マイクロソフト オフィス スペシャリスト):
直接的にVBAのスキルを測るものではありませんが、MOSはWordやExcelといったMicrosoft Office製品の利用スキルを証明する国際資格です 15。VBAはOffice製品の機能を拡張するものであるため、土台となるOffice製品の操作に習熟していることはVBAを効果的に活用する上で非常に重要です。特にExcelのMOS資格は、VBAエンジニアとしての信頼性を補強する意味で関連性が高いと言えます。
資格は知識の証明にはなりますが、特に高度な役割やフリーランスのプロジェクトにおいては、資格以上に実際の開発経験や、具体的な課題解決実績を示せるポートフォリオ(制作物実績集)が重視される傾向にあります 20。ある情報源では、「採用の現場では、実証可能な問題解決能力や強力なポートフォリオが、伝統的な学位よりも重視される」と指摘されており 20、これは資格についても同様のことが言えるでしょう。したがって、VBAエキスパートのような資格は、基礎知識の確認やキャリアの出発点としては有効ですが、それを実務経験やプロジェクト実績で裏打ちしていくことが、より高い評価を得るためには重要です。
5-6. VBA学習の成功談・体験談から学ぶ
VBAを学習し、実際に業務改善やキャリアアップに繋げた人々の経験談は、これから学ぶ人にとって貴重な示唆を与えてくれます。
- 事務職からVBAスキルでキャリアアップ: ある事務職の女性は、VBAを学習することで日常業務を自動化し、作業効率を大幅に向上させました。最初は簡単な転記マクロから始め、徐々に複雑なプログラムも書けるようになり、結果として給与アップやより専門的なVBA開発案件への転職を果たし、「仕事が楽しくなり、生活も豊かになった」と語っています 50。この事例では、最初から我流で特定の機能を作ろうとするのではなく、まずテキストに沿って基礎をしっかり学んだことが、その後の応用力向上に繋がったと述べられています 50。
- 具体的な業務改善事例:
- ある経営コンサルティング会社の人事担当者は、VBAで住民税の自動計算システムを構築し、計算ミス削減と時間短縮を実現しました 51。
- 不動産会社の経理担当派遣社員は、VBAで旅費精算表作成プログラムを作成し、手入力作業を一切なくしました 51。
- 食品メーカーの製造管理担当者は、マクロ記録とVBAの組み合わせでデータ書き出し作業を自動化し、大幅な時間短縮を達成。さらに条件分岐やループ処理で改良を目指しています 51。
- あるブログでは、「日報作成が30分から5分になった」というVBAによる業務効率化の体験談が紹介されています 52。
- AIを活用したマクロ作成: 近年では、AI(人工知能)に指示を出してExcelマクロのコードを生成してもらうといった活用事例も出てきています 52。これは、VBAの知識が浅い人でも、AIの助けを借りて自動化の恩恵を受けられる可能性を示唆しています。
これらの成功談に共通して見られるのは、まず基礎的な知識を体系的に学ぶこと(例:書籍やテキストを通じて学ぶ 50)、そしてそれを自分自身の身近な業務課題の解決に適用してみるというステップです。VBAを学ぶことで得られる「作業が楽になった」「時間ができた」という具体的なメリットが、さらなる学習意欲や満足感に繋がり、スキルが定着していく好循環が生まれるようです。VBA学習の成功は、この「体系的な学習」と「実践的な課題解決」の組み合わせによってもたらされることが多いと言えるでしょう。
まとめ:VBAを学んで「食べていける」のか? – 最終的なアドバイス
本レポートでは、VBAの基礎から応用、キャリア、学習方法に至るまでを多角的に解説してきました。最後に、当初の問いである「VBAを学んで『食べていける』のか?」という点について、最終的なアドバイスをまとめます。
VBAは、Microsoft Office製品の自動化において長年にわたり実績のある、成熟したプログラミング言語です。習得の容易さや、Office製品がインストールされていればすぐに開発を始められる手軽さから、依然として多くのビジネスシーンで活用されています。
では、VBAスキルだけで「食べていける」のでしょうか。この問いに対する答えは、単純な「はい」か「いいえ」ではありません。個人のキャリア目標、スキルの深さ、そして市場環境への適応力によって大きく左右されます。
- 基本的なVBAスキルのみで生計を立てることの難しさ: VBA単独のスキル、特に基本的なマクロ作成や簡単な自動化ツール開発のレベルでは、長期的に安定した収入を得続けることは難しくなってきていると言えます。その背景には、VBA専門の求人の減少傾向 14 や、Office Scripts、RPA、Pythonといった代替・競合技術の台頭があります。
- 高度なVBAスキル、専門知識、他スキルとの組み合わせによる可能性: 一方で、高度なVBAプログラミング技術を持ち、特定の業務ドメイン(金融、会計、製造など)に関する深い知識と経験を兼ね備えている場合、あるいはVBAをPython、SQL、Power Platformといった他のモダンな技術と組み合わせて活用できる場合は、依然としてVBAスキルは強力な武器となり得ます 14。特に、既存の複雑なVBAシステムを保守・改修したり、レガシーシステムと新しい技術を連携させたりするようなニッチな分野では、高い専門性が求められ、相応の報酬も期待できます。フリーランスとして、特定の自動化プロジェクトを請け負う形でも活躍の場はあるでしょう 17。
VBA学習が特に向いている人
- 日常的にExcelなどのOffice製品を使用し、定型的な繰り返し作業の多さに課題を感じている事務職や専門職の方。
- 既存のVBAで構築された社内システムやツールの保守・改修を担当する必要がある方。
- プログラミングの初歩を、身近なOffice環境で実践的に学びたいと考えている方。
- 金融、会計、製造管理など、ExcelやAccessを多用する業界で働いており、専門知識とITスキルを融合させたい方。
他の選択肢を検討すべき人
- Webアプリケーション開発、モバイルアプリ開発、大規模なエンタープライズシステムの開発を主たるキャリア目標としている方。
- 最先端のデータサイエンス、機械学習、AI開発といった分野を深く追求したい方(この場合はPythonが中心的なスキルとなります)。
- 勤務先や業務環境が、急速にMicrosoft Officeから離れ、クラウドベースの代替ツールへ移行している方。
最終的なアドバイス
VBAは、依然として多くの場面で有効な業務効率化ツールです。その価値は、単独のスキルとしてよりも、個人の持つ他の専門知識や技術スキルと組み合わせることで最大限に発揮されます。VBAを学ぶことは、特にOffice業務に携わる多くの人々にとって、自身の生産性を高め、より創造的な業務に時間を割くための強力な手段となり得ます。
「食べていけるか」という問いに対しては、「VBAスキルをどのように位置づけ、どのように活用し、そして時代に合わせてどのように進化させていくか」という戦略次第であると言えるでしょう。VBAを万能薬と捉えるのではなく、自身のスキルセットを構成する有用なツールの一つとして磨き続け、変化する市場のニーズに対応していく姿勢が、これからの時代をVBAと共に歩む上で最も重要です。
引用文献
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- 【2024年最新】Excel VBAを学ぶためのおすすめ本:厳選5選 – Reinforz, 6月 4, 2025にアクセス、 https://reinforz.co.jp/bizmedia/34855/
- 【初心者~中級】VBA学習本・テキストおすすめ10選|失敗しない選び方も紹介 | ユースフル, 6月 4, 2025にアクセス、 https://youseful.jp/microsoft/vba-book/
- Best VBA Courses & Certificates [2025] | Coursera Learn Online, 6月 4, 2025にアクセス、 https://www.coursera.org/courses?query=vba
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- 独学でVBAマクロを習得し業務効率化を実現した事例紹介 〜50代からの挑戦〜|KOH – note, 6月 4, 2025にアクセス、 https://note.com/koh369/n/ne76a19bf5f7f
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- Excel VBA Developer Salary in Dallas, TX, 6月 4, 2025にアクセス、 https://www.salary.com/research/salary/recruiting/excel-vba-developer-salary/dallas-tx
- 私が実践したExcel VBA勉強法, 6月 4, 2025にアクセス、 https://shin-maekinblog.com/2022/11/03/2022-11-03-070000/
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