WordPressはオワコンか?最新動向と将来性を徹底解説

目次

はじめに

インターネット上の全ウェブサイトの43%以上。この驚異的な数字は、WordPressという一つのプラットフォームが持つ圧倒的な影響力を示しています 1。個人のブログからグローバル企業の公式サイト、政府機関に至るまで、WordPressは現代のデジタルインフラストラクチャーの根幹を成す存在と言っても過言ではありません。この圧倒的なシェアは、その柔軟性、拡張性、そしてオープンソースという思想が世界中の開発者とクリエイターに受け入れられてきた証です。

しかし、その輝かしい成功の裏で、近年、技術界隈やビジネスの現場ではある一つの疑問が囁かれ続けています。「WordPressは、もはや『オワコン』(時代遅れの存在)ではないのか?」と。この疑問の背景には、WixやShopifyに代表されるSaaS型ウェブサイトビルダーの台頭や、Jamstackのようなモダンな開発アーキテクチャの急速な普及があります 4。これらの新しい潮流は、パフォーマンス、セキュリティ、開発者体験(Developer Experience)といった点で、従来のWordPressが抱える課題を浮き彫りにしています。

本レポートは、こうした複雑な状況を踏まえ、プロジェクトマネージャー、エンジニアリングマネージャー、そして開発者の皆様が、自社のプロジェクトにおける技術選定を戦略的に行うための羅針盤となることを目指します。単なる機能紹介に留まらず、WordPressの基本構造からその進化の軌跡、競合との比較、そして「ヘッドレスCMS」という未来の姿までを、国外の最新文献を基に徹底的に分析します。本レポートを読み終えた時、読者の皆様は「WordPressはオワコンか?」という問いに対し、データと洞察に基づいた自らの答えを導き出せるようになっているはずです。

Section 1: WordPressの基本構造:単なるブログツールを超えて

WordPressを理解する第一歩は、その核心的なアーキテクチャを把握することです。多くの人が「ブログ作成ツール」というイメージを持つかもしれませんが、その実態ははるかに強力で柔軟なシステムです。

コア技術と基本理念

WordPressは、無料で利用できるオープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)です 7。その中核をなす技術は、サーバーサイド言語であるPHPと、コンテンツを保存するためのMySQL(またはその互換データベースであるMariaDB)データベースです 2。最も重要な点は、WordPressがGNU General Public License (GPL) の下で提供されていることです 1。これは、誰でも自由にソフトウェアを使用、改変、再配布できることを意味し、特定の企業によるロックインを排除し、永続的な発展を可能にする思想的基盤となっています。

「コンテンツ」と「プレゼンテーション」の分離

WordPressがこれほどまでに普及した根源的な理由の一つに、その設計思想があります。それは「コンテンツ(内容)」と「プレゼンテーション(見た目)」を明確に分離している点です 7。テキスト、画像、ユーザー情報といったコンテンツはすべてMySQLデータベースに格納されます。一方、サイトのデザインやレイアウトは「テーマ」と呼ばれるテンプレートファイル群が管理します。ユーザーがウェブページにアクセスすると、PHPスクリプトがデータベースから必要なコンテンツを呼び出し、有効化されているテーマの枠組みにはめ込んで、最終的なHTMLページを動的に生成します 7。この構造により、サイトの見た目を大幅に変更したい場合でも、コンテンツ自体に手を加えることなく、テーマを切り替えるだけで実現できます。この柔軟性が、WordPressを単なるブログツールから汎用的なウェブサイト構築プラットフォームへと昇華させたのです。

拡張性を支える主要コンポーネント

WordPressの真価は、その拡張性にあります。この拡張性を支えるのが「テーマ」と「プラグイン」という二つの柱です。

  • テーマ: ウェブサイトの視覚的な側面、つまりデザイン、レイアウト、配色など、見た目のすべてを制御するファイル群です 7。WordPressの公式ディレクトリや、ThemeForestのような巨大なマーケットプレイスには、無料・有料合わせて数万種類以上のテーマが存在します 10。これにより、プログラミングの知識がなくても、プロフェッショナルなデザインのサイトを構築することが可能です。
  • プラグイン: WordPressの機能を拡張するための追加ソフトウェアです 7。コアシステムにはない特定の機能、例えばお問い合わせフォームの設置、ECサイト機能の追加(WooCommerce)、高度なSEO対策(Yoast SEOなど)、セキュリティ強化といったあらゆる要望を、プラグインをインストールするだけで実現できます 12。このプラグインアーキテクチャこそが、WordPressを無限の可能性を持つプラットフォームたらしめているのです。

最も重要な区別:WordPress.orgとWordPress.com

WordPressについて語る上で、多くの初学者が混乱する最大のポイントが「WordPress.org」と「WordPress.com」の違いです。この二つは名前こそ似ていますが、その性質は全く異なります。この違いを理解することは、プロジェクトの成否を左右する最初の戦略的判断となります。

  • WordPress.org(セルフホスト版): 一般的に開発者や企業が「WordPress」と呼ぶ場合、こちらを指します。これは、誰でも無料でダウンロードできるオープンソースのソフトウェアそのものです 1。利用者はこのソフトウェアを、自ら契約したレンタルサーバー(ホスティングサービス)にインストールして使用します。この方法の最大のメリットは、
    100%の所有権と完全なコントロールです。テーマやプラグインの導入に制限はなく、ソースコードの改変も自由に行えるため、最大限のカスタマイズが可能です 15
  • WordPress.com(マネージドサービス版): こちらは、WordPressの共同創設者であるマット・マレンウェッグが設立したAutomattic社が運営する、営利目的のホスティングサービスです 1。WordPress.orgのソフトウェアを基盤としており、サーバーの管理やセキュリティ対策、アップデートなどをすべてサービス側で行ってくれるため、利用者はコンテンツ作成に集中できます 14。しかし、その手軽さと引き換えに、特に無料プランや低価格プランでは、使用できるテーマやプラグイン、広告による収益化などに厳しい制限が課せられます 15

この二つの選択肢は、プロジェクトの目的、予算、技術力、そして将来的な拡張性の要求によって、どちらが最適かが決まります。以下の比較表は、その戦略的な判断を助けるためのものです。

表1: WordPress.org vs. WordPress.com — 戦略的比較

特徴WordPress.org (セルフホスト版)WordPress.com (マネージドサービス版)
コストソフトウェア自体は無料。ただし、ホスティング費用(月額数百円〜)とドメイン費用が別途必要 15無料プランから始まる階層的な料金体系。機能に応じて月額料金が発生 15
ホスティングユーザー自身が選択・契約(例:Bluehost, WP Engineなど)14サービスに含まれており、ユーザーが管理する必要はない 14
所有権と管理権コード、データ、収益化のすべてにおいて100%の所有権と管理権を持つ 14Automattic社の利用規約に従う必要があり、サイトが規約違反と判断されれば削除されるリスクがある 16
カスタマイズすべてのテーマとプラグインを自由にインストール・改変可能。制限は一切ない 14利用できるテーマやプラグインは料金プランによって厳しく制限される。カスタムプラグインの導入は高額プランのみ 16
メンテナンスアップデート、セキュリティ対策、バックアップはすべてユーザーの責任 14プラットフォーム側が自動で管理してくれる 14
収益化広告、アフィリエイトなど、あらゆる手段で自由に収益化が可能 14無料プランでは広告掲載が禁止され、低価格プランでも制限がある。WordPress.com自身の広告が表示される場合もある 15
理想的なユーザー開発者、成長を目指す企業、完全なコントロールを求めるユーザー 14技術的な知識がない初心者、個人ブロガー、手軽さを最優先するユーザー 14

Section 2: WordPressの進化の軌跡:ブログからアプリケーションプラットフォームへ

WordPressが今日の地位を築いたのは、決して偶然ではありません。それは、市場のニーズに敏感に反応し、絶え間ない自己変革を続けてきた結果です。その進化の歴史を紐解くことは、WordPressの本質と将来性を理解する上で不可欠です。

黎明期:ブログツールの誕生 (2003年)

WordPressの物語は2003年に始まります。当時、b2/cafelogという人気のブログソフトウェアがありましたが、開発が突如中断されてしまいました 19。そのユーザーであったマット・マレンウェッグとマイク・リトルという二人の開発者が、この放棄されたプロジェクトのソースコードを基に(これを「フォーク」と呼びます)、より使いやすい出版プラットフォームを作ることを決意したのがWordPressの原点です 7。当初の目的は極めてシンプルで、誰もが簡単にオンラインで情報を発信できるツールを提供することでした 21

重要な進化のマイルストーン

WordPressの歴史は、重要な機能追加によって画期的な飛躍を遂げてきました。これらのマイルストーンは、WordPressが単なるツールから巨大なプラットフォームへと変貌していく過程そのものです。

  • 2004年 (v1.0 “Davis”): プラグインアーキテクチャの導入
    これはWordPress史上、最も重要な出来事と言えるでしょう。このバージョンで導入されたプラグイン機構により、第三者の開発者がWordPressのコア機能を拡張できるようになりました 7。これにより、WordPressは閉じた製品から、無限の可能性を秘めた「プラットフォーム」へと変貌を遂げました。また、検索エンジンに優しいURL構造(パーマリンク)もこの時に導入され、後のSEOにおける優位性の礎を築きました 7。
  • 2005年 (v2.0): WYSIWYGエディタの登場
    「What You See Is What You Get(見たままが得られる)」を意味するWYSIWYGエディタが導入され、HTMLを知らない非技術者でも、ワープロソフトのような感覚で記事を執筆・編集できるようになりました 21。これにより、コンテンツ作成のハードルが劇的に下がり、ユーザー層が一気に拡大しました。また、同年には公式のプラグインリポジトリも開設されています 21。
  • 2010年 (v3.0 “Thelonious”): 真のCMSへの飛躍
    このバージョンで二つの革命的な機能が追加されました。一つは、複数のサイトを一つのWordPressインストールで管理できる「マルチサイト機能」のコアへの統合 7。もう一つが、より決定的な「カスタム投稿タイプ」の導入です 7。これにより、開発者は「投稿」や「固定ページ」といった既定のコンテンツタイプに縛られることなく、「商品」「イベント」「不動産物件」など、あらゆる種類の独自のコンテンツ構造を定義できるようになりました。この瞬間、WordPressはブログツールという枠を完全に超え、あらゆるウェブサイトの基盤となりうる真のコンテンツ管理システム(CMS)へと進化したのです。
  • 2018年 (v5.0 “Bebo”): ブロックエディタ「Gutenberg」の衝撃
    WordPressの歴史上、最も大きなパラダイムシフトがこのバージョンで起こりました。従来のテキストエディタに代わり、「Gutenberg(グーテンベルク)」と呼ばれるブロックベースのエディタが導入されたのです 7。これは、テキスト、画像、見出しといったコンテンツの各要素を独立した「ブロック」として扱い、それらをドラッグ&ドロップで組み合わせることでページを構築する、という全く新しい編集体験でした 12。導入当初は多くの既存ユーザーから抵抗を受けましたが、これはWixやSquarespaceといったモダンなビジュアルサイトビルダーに対抗し、WordPressが未来も生き残るために不可欠な、痛みを伴う自己改革でした 20。

コミュニティと財団の役割

WordPressの発展を語る上で、その運営体制の独自性は欠かせません。2010年、WordPressの商標とロゴは、Automattic社から非営利団体である「WordPress Foundation」に譲渡されました 19。この決定により、WordPressというプロジェクトが特定の企業の利益に縛られることなく、永続的にオープンソースとして発展し続けることが保証されました。WordPressのコア開発、ドキュメンテーション、サポートは、世界中の何千人ものボランティアからなる巨大なコミュニティによって支えられています 1。この分散型のコミュニティ主導の開発こそが、WordPressの強靭さと活気の源泉なのです。

WordPressの進化の歴史を俯瞰すると、一つの明確なパターンが見えてきます。それは、**「受動的な適応」と「技術の民主化」**の繰り返しです。WordPressは、最初からウェブの43%を支配するという壮大な計画を持っていたわけではありません。その始まりは、放棄されたブログツールを救うという、一つの具体的な問題解決でした 19

その後の大きな飛躍も、市場のニーズや競合からのプレッシャーに対する「反応」として生まれています。プラグインアーキテクチャは、ユーザーが求める多様な機能に応えるための「反応」であり、これにより機能の拡張が「民主化」されました。WYSIWYGエディタは、非技術者がより簡単にコンテンツを作成したいという要求への「反応」であり、コンテンツ作成を「民主化」しました。カスタム投稿タイプは、ブログ以外のサイトを作りたいというニーズへの「反応」であり、データ構造の定義を「民主化」しました。そして、ブロックエディタ「Gutenberg」は、ビジュアルサイトビルダーの台頭という市場の変化に対する、最も劇的な「反応」であり、ページデザインそのものを「民主化」しようとする試みです 20

この歴史的パターンは、WordPressが硬直した思想を持つプラットフォームではなく、極めて現実的で適応能力の高い存在であることを示唆しています。過去の行動は、将来の脅威(例えばJamstack)に対しても、ただ置き換えられるのではなく、その要素を取り込みながら適応していく可能性が高いことを物語っています。これは、「WordPressはオワコンだ」という単純な見方に対する、強力な反証となるでしょう。

Section 3: WordPressで構築できるもの:多様なユースケースと実績

WordPressの真の力は、その圧倒的な汎用性にあります。理論的なアーキテクチャの解説から一歩進み、実際にどのようなウェブサイトが構築可能なのか、その多様なユースケースと世界的な実績を見ることで、プラットフォームの価値がより明確になります。

多様なウェブサイト構築事例

WordPressは、その柔軟な構造と豊富なプラグインエコシステムにより、想像しうるほぼすべての種類のウェブサイトを構築するための基盤となり得ます 7

  • ブログ・ニュースサイト: WordPressの原点であり、最も得意とする分野です。記事のカテゴリー分け、タグ付け、コメント管理、複数の執筆者による編集ワークフローなど、コンテンツ公開に特化した強力な機能が標準で備わっています 7
  • コーポレートサイト・ビジネスサイト: 企業の顔となる公式サイトや、マーケティング、リード獲得を目的としたサービスサイトなど、最も一般的な用途です。信頼性と情報発信のしやすさから、数多くの企業に採用されています 7
  • ECサイト(E-commerce): Automattic社が開発する強力なプラグイン「WooCommerce」を導入することで、WordPressは本格的なECプラットフォームへと変貌します 12。物理的な商品からデジタルコンテンツの販売、在庫管理、多様な決済方法への対応、顧客管理まで、オンラインストア運営に必要なあらゆる機能を網羅しており、世界で最も人気のあるECソリューションの一つとなっています 3
  • ポートフォリオサイト: デザイナー、写真家、開発者といったクリエイターが自身の作品を公開するためのサイトです。美しいギャラリー機能や詳細な実績紹介ページを簡単に作成できます 7
  • 会員制サイト・オンラインコース: 「MemberPress」のようなプラグインを利用することで、特定のコンテンツへのアクセスを月額課金などの有料会員に限定することができます。オンライン学習プラットフォームや限定コミュニティの構築に最適です 23
  • フォーラム・コミュニティサイト: 「BuddyPress」などのプラグインを使えば、ユーザー同士が交流できるソーシャルネットワークやフォーラムサイトを構築することが可能です 23
  • ディレクトリサイト・求人掲示板: 特定の地域や業種の店舗情報をまとめたポータルサイトや、企業が求人情報を掲載し応募者を集めるためのジョブボードサイトも、専用プラグインで実現できます 23

世界的企業・組織による採用実績

WordPressが単なる中小企業や個人向けのツールではないことを証明するのが、世界的に著名な大企業や政府機関による採用実績です。これらの組織がWordPressを信頼し、自らの重要なデジタルプレゼンスの基盤として選択している事実は、そのスケーラビリティ、セキュリティ、そして信頼性を雄弁に物語っています。

  • 政府機関: アメリカ合衆国ホワイトハウスの公式サイト(Whitehouse.gov)はWordPressで構築・運営されています 1
  • テクノロジー企業: Microsoftは、公式ブログやWindows、Skypeといった製品ブログ群にWordPressを採用しています 1
  • 大手メディア: TechCrunchBBC AmericaThe New York Times Companyの企業サイト、Sony Musicといった世界的なメディア・エンターテイメント企業がWordPressを基盤としています 13
  • 有名ブランド: The Rolling Stonesのような著名なアーティストの公式サイトもWordPressで制作されています 1

これらの事例は、WordPressがエンタープライズレベルの要求にも応えうる、堅牢なプラットフォームであることを示しています。

ここで一つの重要な視点が見えてきます。それは、WordPressの真のプロダクトは「プラグインアーキテクチャ」そのものであるという点です。

前述の多様なユースケースを振り返ると、ブログ以外のほぼすべての事例において、その中核機能はWordPress自体ではなく、特定のプラグイン(WooCommerce, BuddyPress, MemberPressなど)によって提供されていることがわかります 12。つまり、WordPressのコアシステムが提供している価値は、個別の機能群というよりも、むしろ**「安定し、標準化された土台」**としての役割です。この土台の上で、世界中の開発者が競争しながら専門的なアプリケーション(プラグイン)を開発・販売する、巨大な市場が形成されています。

この構造が意味するのは、企業がWordPressを選択する際、単に一つのCMSを選んでいるのではないということです。彼らが選択しているのは、既製のソリューションが豊富に存在する巨大な経済圏へのアクセス権なのです 28。これにより、ゼロから機能を開発する場合と比較して、開発時間とコストを劇的に削減できます。これは、より小さなエコシステムしか持たない他のプラットフォームに対する、WordPressの決定的な競争優位性と言えるでしょう。

Section 4:【核心】WordPressは本当に「オワコン」なのか?競合と課題の徹底分析

WordPressの圧倒的な実績と進化の歴史を踏まえた上で、本レポートの核心である「WordPressはオワコンか?」という問いに正面から向き合います。この問いに答えるためには、客観的なデータに基づき、現代のウェブ開発における競合環境と、WordPress自身が抱える内部的な課題を冷静に分析する必要があります。

Part A: データが示す市場支配の現実

まず、感情論や個人の経験則ではなく、客観的なデータから現状を把握することが重要です。

  • 圧倒的なマーケットシェア: 2025年時点のデータによると、WordPressはインターネット上の全ウェブサイトの約43.5%で使用されています 1。既知のCMS(コンテンツ管理システム)を使用しているウェブサイトに限定すると、そのシェアは
    63%以上に達し、他の追随を全く許さない独走状態にあります 3
  • 持続的な成長: この支配は過去の遺産ではありません。WordPressのシェアは2017年の27.3%から2025年の43.6%へと、一貫して成長を続けています 3。これは、プラットフォームが衰退しているのではなく、むしろ新規採用が継続していることを示しています。
  • 競合との比較: 最も近い競合であるShopifyのシェアが全ウェブサイトの約4.2%であることを考えると、WordPressの規模がいかに巨大であるかが分かります 3。この事実は、議論の前提として揺るぎないものです。

Part B: 競合とのパラダイム戦争

WordPressを取り巻く環境は、異なる思想を持つプラットフォームとの競争によって定義されます。特に重要なのが、SaaS型ビルダーとJamstackアーキテクチャとの比較です。

WordPress vs. SaaSビルダー (Shopify & Wix)

SaaS(Software as a Service)型ビルダーは、技術的な知識がないユーザーでも簡単にウェブサイトを立ち上げられる「オールインワン」の利便性を提供します。この選択は、単なる機能比較ではなく、ビジネスモデルの選択そのものです。

表2: WordPress vs. SaaSビルダー — 戦略的比較

比較項目WordPress (.org)ShopifyWix
ビジネスモデルオープンソース(所有と管理)。完全な自由と引き換えに自己責任が伴う 30特化型SaaS(利便性)。ECに特化したオールインワンのレンタルサービス 31汎用SaaS(手軽さ)。ドラッグ&ドロップで誰でも作れるオールインワンサービス 30
使いやすさ学習曲線が比較的急。セットアップや管理に一定の知識が必要 34非常に直感的で初心者向け。ECサイトの立ち上げに特化している 31極めて簡単。完全なビジュアル編集で、技術知識はほぼ不要 30
カスタマイズ性ほぼ無制限。コード編集、数万のテーマ・プラグインにより、あらゆるデザイン・機能が実現可能 30テンプレートとアプリの範囲内に限定される。独自言語Liquidの知識が必要な場合も 34テンプレートとアプリの範囲内に限定される。テンプレートの途中変更は不可 30
EC機能WooCommerceプラグインにより世界トップクラスのEC機能を実装可能。柔軟性が高い 31EC機能が中核。在庫管理、決済、配送まで標準装備。初心者には最適 31基本的なEC機能は搭載。大規模なストアには不向き 38
コスト構造変動費。ホスティング、有料テーマ・プラグインの組み合わせでコストが決まる。長期的には安価になる可能性 30固定費+変動費。月額プラン料金に加え、決済手数料が発生 31固定費。階層的な月額プラン。広告非表示や独自ドメインには有料プランが必須 30
SEO最高レベルの管理。Yoast SEOやRank Math等のプラグインで、技術的な細部まで最適化可能 40優れたSEO機能が組み込まれているが、WordPressほどの詳細な制御はできない 34基本的なSEOツールは完備。しかし、技術的SEOの自由度は低い 35

伝統的なWordPress vs. Jamstack

Jamstackは、JavaScript、API、Markupの頭文字を取ったモダンなウェブ開発アーキテクチャです。これは、パフォーマンスとセキュリティを最大化することを目的としており、伝統的なWordPressのアーキテクチャとは対極に位置します。この比較は、特にエンジニアリングの観点から重要です。

表3: 伝統的なWordPress vs. Jamstack — アーキテクチャ比較

比較項目伝統的なWordPressJamstack
アーキテクチャモノリシック。サーバーサイドでPHPがデータベースと連携し、動的にページを生成 42デカップリング。事前にビルドされた静的ファイル群をCDNから配信し、動的機能はAPI経由で実現 42
パフォーマンスデータベースへの問い合わせやプラグインの処理がボトルネックとなり、遅くなる傾向がある 42CDNから静的ファイルが直接配信されるため、極めて高速 44
セキュリティデータベースや多数のプラグインが攻撃対象となり、攻撃面が広い 42サーバーサイドの処理が最小限なため、非常に安全。攻撃対象が少ない 44
開発者体験 (DX)PHPベースの伝統的な開発フロー(通称 “The Loop” など)。モダンな開発者からは煩雑と見なされることも 6Gitベースのワークフロー。好みのJavaScriptフレームワークを選択でき、モダンで快適 4
メンテナンスコア、テーマ、プラグインの継続的なアップデートが必須。互換性の問題が発生することも 44一度デプロイすれば、メンテナンスの手間が少ない。サーバー管理が不要な場合も多い 44
コスト初期開発コストは抑えやすいが、ホスティングやメンテナンスのランニングコストがかかる 42初期開発コストは高くなる傾向があるが、ホスティング費用などのランニングコストは非常に安い 42

Part C: 内部的な課題と開発者の批判(「オワコン」論の根源)

「WordPressはオワコン」という主張の多くは、外部の競合からではなく、WordPressの内部構造に精通した開発者コミュニティから発せられます。その批判の核心は、以下の三点に集約されます。

  • 技術的負債と後方互換性の呪縛: WordPressの最大の強みは、**徹底した「後方互換性」**の維持にあります。これは、古いプラグインやテーマが新しいバージョンのWordPressでも壊れずに動き続けることを保証する方針です 50。この方針がユーザーの信頼を勝ち取り、巨大なエコシステムを安定させてきました。しかし、その代償はあまりにも大きい。古いコードを捨てられないため、コアのコードベースは肥大化し、現代的なプログラミングパラダイムへの移行を妨げています 6。これが「技術的負債」となり、開発者体験を損なう最大の原因となっています。
  • データベーススキーマへの批判: 技術的な観点から、WordPressのデータベース構造、特にwp_postsテーブルとpostmetaテーブルの設計は長年批判の対象です 53。この構造は元々ブログ記事を格納するために設計されたものであり、正規化されたリレーショナルデータベースの原則に従っていません。あらゆる種類のデータを「投稿」として扱うこの設計は、柔軟性と引き換えに、非常に大規模で複雑なサイトでは深刻なパフォーマンス問題を引き起こす可能性があります 51。WooCommerceのようなモダンな大規模プラグインが、この問題を回避するために独自のカスタムテーブルを導入しているのは、この根本的な課題の証左です 54
  • プラグインエコシステムの光と影: 59,000を超えるプラグインの存在はWordPressの強みですが、同時に最大のアキレス腱でもあります 28。誰でもプラグインを公開できるため、その品質は玉石混交です。品質の低い、あるいは長年更新されていないプラグインは、セキュリティ脆弱性の最大の温床であり、サイトのパフォーマンスを低下させる主犯です 5。セキュリティレポートを分析すると、WordPressサイトへの攻撃の大部分は、WordPressコアの脆弱性ではなく、サードパーティ製プラグインの脆弱性を突いたものであることが一貫して示されています 58

これらの分析から、一つの重要な構造が見えてきます。「WordPressはオワコンか?」という議論は、実は**「ユーザー/クリエイター」と「モダンな開発者」という、二つの異なるユーザー哲学間の対立**を反映しているのです。

WordPressを支持する論拠(使いやすさ、豊富なプラグイン、参入障壁の低さ)は、コードを書かずに、迅速にウェブサイトを構築・運営したいユーザー視点のものです 34。一方で、WordPressを批判する論拠(技術的負債、古いアーキテクチャ、劣悪な開発者体験)は、コードの品質、パフォーマンス、最新の開発手法を重視する

開発者視点のものです 6

WordPressのコア開発チームは、歴史的に前者の「ユーザー/クリエイター」を優先してきました。なぜなら、この巨大なユーザーベースこそが、WordPressの競争上の「堀(moat)」だからです。後方互換性を死守する姿勢は、その最たる証拠です 50。この方針が、プラットフォームの進化が遅すぎると感じるモダンな開発者たちの不満を生み出しているのです 4。この対立構造を理解することが、WordPressの未来を占う鍵となります。

Section 5: WordPressの未来:近代化へのロードマップ

WordPressが直面する課題は深刻ですが、プロジェクトは決して停滞しているわけではありません。むしろ、これらの批判に応え、現代のウェブ開発の要求に適応するための、野心的なロードマップが進行中です。その中心にあるのが「ヘッドレスCMS」という概念と、それを支えるAPIの進化です。

Jamstackへの回答:ヘッドレスCMS革命

「ヘッドレスCMS」または「デカップリングCMS」とは、WordPressをコンテンツ管理を行う「バックエンド(胴体)」としてのみ利用し、ユーザーが見る「フロントエンド(頭)」を、ReactやNext.jsといったモダンなJavaScriptフレームワークで別途構築するアーキテクチャのことです 62

このアプローチは、前セクションで概説したJamstackとの比較で明らかになったWordPressの弱点を、見事に解決します。

  • 最高のパフォーマンス: フロントエンドは事前にビルドされた静的ファイルとしてCDNから配信されるため、Jamstackサイト同様の超高速表示を実現します 62
  • 鉄壁のセキュリティ: データベースやPHPが直接外部に公開されないため、攻撃対象領域が劇的に縮小します 65
  • 優れた開発者体験: 開発者は好みの最新技術スタック(React, Vue, Next.jsなど)とGitベースのワークフローを用いて、効率的にフロントエンドを開発できます 64
  • 世界クラスの編集体験: そして最も重要な点は、コンテンツ制作者やマーケティングチームは、使い慣れた世界最高のWordPress管理画面をそのまま利用し続けられることです 26

この「良いとこ取り」のアプローチは、もはや理論上のコンセプトではありません。TechCrunchSmashing Magazineといった世界的な大手メディアが、パフォーマンスとスケーラビリティの問題を解決するために、実際に従来のWordPressからヘッドレス構成へと移行し、成功を収めています 26。これは、ヘッドレスWordPressがエンタープライズレベルの要求にも耐えうる、実用的なソリューションであることを証明しています。

ヘッドレスを支える技術基盤:APIの進化

このヘッドレスアーキテクチャを可能にしているのが、WordPressに組み込まれた強力なAPI群です。

  • WordPress REST API: 2016年にリリースされたバージョン4.7以降、WordPressのコアには包括的なREST APIが標準搭載されています 67。これにより、あらゆる外部アプリケーション(ウェブアプリ、モバイルアプリ、IoTデバイスなど)が、標準的なHTTPリクエストを通じてWordPress内のコンテンツ(投稿、ページ、ユーザー情報など)をプログラムで安全に読み書きできるようになりました 2。データは汎用的なJSON形式でやり取りされ、これがヘッドレス化の技術的な根幹をなしています。
  • 例(GETリクエスト): https://example.com/wp-json/wp/v2/posts というエンドポイントにアクセスするだけで、サイトの投稿一覧をJSONデータとして取得できます 67
  • 例(POSTリクエスト): 認証情報と共に https://example.com/wp-json/wp/v2/posts にデータを送信することで、外部から新しい投稿を作成することも可能です 68
  • WPGraphQL: REST APIの強力な代替手段として、GraphQLがあります。「WPGraphQL」というプラグインを導入することで、WordPressはGraphQLサーバーとして機能します 71。GraphQLの最大の特徴は、クライアント(フロントエンド)が必要なデータを一度のリクエストで、過不足なく正確に指定して取得できる点です 73。これにより、REST APIで起こりがちな、不要なデータまで取得してしまう「オーバーフェッチング」や、複数の情報を得るために何度もAPIを呼び出す「アンダーフェッチング」を防ぎ、通信を大幅に効率化できます。これはパフォーマンスを重視するエンジニアにとって非常に魅力的な選択肢です 72

公式ロードマップに見る近代化への意志 (2025年以降)

WordPressの将来性は、公式の開発ロードマップからも見て取れます。例えば、2025年4月にリリース予定のWordPress 6.8の計画には、プラットフォームを近代化しようとする明確な意志が反映されています 74

  • パフォーマンスへの注力: ユーザーの操作を予測して事前にページを読み込む「Speculative Loading」機能のコアへの統合や、データベースクエリ(WP_Query)のキャッシュ改善、メタデータの遅延読み込みなど、パフォーマンス批判に直接応えるための具体的な施策が数多く計画されています 75
  • 開発者体験の向上: 開発者がエディタをより強力かつ標準的な方法で拡張できるように、「Interactivity API」「Block Hooks API」「Block Bindings API」といった新しいAPI群の機能強化が進められています 75。これは、開発者コミュニティからの要求に応える動きです。
  • UI/UXの洗練: データビューの改善やサイトエディタの操作性向上など、チームでのサイト制作をより効率的にするための継続的な改良もロードマップの重要な柱です 75

これらの動向を総合的に分析すると、WordPressの未来戦略は**「二股化戦略(Bifurcation Strategy)」**と表現できます。これは、WordPressが二つの異なる、しかし両立するプラットフォームへと同時に進化していることを意味します。

  1. Path A: モダンなオールインワンCMSへの道
    Gutenberg(ブロックエディタ)やフルサイト編集機能への継続的な投資は、WixやShopifyと直接競合し、コードを書きたくない伝統的なユーザーベースの期待に応えるための進化です 53。これは、使いやすさと統合性を追求する道です。
  2. Path B: ヘッドレス・アプリケーションバックエンドへの道
    同時に、REST APIとGraphQL APIの成熟は、まったく別のユースケースを可能にしています。それは、モダンな開発者向けの、堅牢でエンタープライズ級のヘッドレス・コンテンツエンジンとしての役割です 62。これは、パフォーマンスと柔軟性を追求する道です。

この二つの道は、前セクションで特定した「ユーザー/クリエイター」と「モダンな開発者」という二つの対立する哲学、その両方に応えようとする野心的な試みです。したがって、「WordPressはオワコンだ」という断定は、この二股の進化を見落とした一面的な評価に過ぎません。もはや問われるべきは「WordPressを使うべきか?」ではなく、**「どちらのWordPressを使うべきか?」**なのです。

Section 6: WordPressを支えるエコシステム:成功の隠れた原動力

WordPressの強さを評価する際、ソフトウェアの機能やコード品質だけに目を向けるのは不十分です。その真の競争力、そして将来にわたる持続可能性の源泉は、ソフトウェアを取り巻く巨大で活発な「エコシステム」にあります。このエコシステムこそが、競合他社が容易には模倣できない、WordPressの最も深い堀(moat)なのです。

数十兆円規模の経済圏

WordPressは単なるソフトウェアではなく、一つの巨大な経済圏を形成しています。2021年に実施された調査では、WordPressエコシステムの経済的価値は6,350億ドル(当時のレートで約70兆円)以上と推定されています 28。この巨大な経済は、主に以下の要素で構成されています。

  • テーマ・プラグイン市場: Envato社が運営するThemeForest(2008年開始)やCodeCanyonといったサードパーティのマーケットプレイスは、その象徴です 11。ThemeForestだけでも1万点以上のプレミアムテーマが販売されており 11、中には「Avada」のように単体で1,600万ドル(約25億円)以上を売り上げるテーマも存在します 76。これらの市場は、世界中の開発者に収益機会を提供すると同時に、ユーザーには無限に近い選択肢を与えています。
  • 多様なビジネスモデル: エコシステム内では、様々なビジネスモデルが共存しています。無料版を提供して高機能な有料版へ誘導する「フリーミアム」モデルのプラグイン、買い切りまたは年間ライセンスで販売されるプレミアムテーマ、そして特定のニーズに応えるための受託開発サービスなど、活発な競争がイノベーションを促進しています 77
  • ホスティングと関連サービス: WordPressに特化したホスティングプロバイダーや、ウェブサイトの構築・保守を行う制作会社、デジタルエージェンシーも、この経済圏の重要な構成要素です 28

グローバルなコミュニティと知識の共有

WordPressエコシステムのもう一つの柱は、そのグローバルなコミュニティです。このコミュニティの活動は、プラットフォームの価値を物理的、知的に支えています。

  • WordCamp(ワードキャンプ): WordPress Foundationから公式に認可された、世界中の都市でコミュニティが自主的に開催するカンファレンスです 79。2006年にサンフランシスコで始まって以来、これまでに65カ国以上、1,100回以上開催されてきました 21
  • WordCampの戦略的役割: WordCampは単なる交流イベントではありません。初心者から上級者まで、あらゆるレベルのユーザーが知識を共有し、スキルを向上させるための教育の場です 81。また、多くのWordCampで開催される「コントリビューター・デイ」では、参加者がWordPressのコア開発、翻訳、ドキュメンテーション作成などに直接貢献することができ、オープンソースプロジェクトを維持・発展させるための重要な機会となっています 81
  • 圧倒的な情報量と人材プール: このグローバルネットワークの存在により、WordPressに関する問題解決の情報(ブログ記事、フォーラム、チュートリアル動画など)はインターネット上に無数に存在します 83。また、開発者やデザイナーの人材プールも非常に厚く、プロジェクトに必要なスキルを持つ人材を見つけることが比較的容易です。これは、特定の企業に依存しないオープンソースプロジェクトならではの強靭さと言えます 84

これらの要素を総合すると、WordPressのエコシステムそのものが、究極的な競争優位性であるという結論に至ります。

競合するSaaSプラットフォームや新しいオープンソースプロジェクトは、WordPressの特定の機能を模倣することはできるかもしれません。ビジュアルエディタを開発したり、APIを整備したりすることは可能です。しかし、20年以上の歳月をかけて築き上げられたエコシステム、すなわち6万以上のプラグイン、1万以上のテーマ、世界中で開催されるWordCamp、数百万件に及ぶチュートリアル、そして巨大なフリーランスと制作会社の市場を、短期間で再現することは事実上不可能です 28

ビジネスの意思決定者、特にプロジェクトマネージャーの視点から見ると、このエコシステムは**「リスクの低減」**に直結します。もし担当開発者が退職しても、代わりの人材を見つけるのは比較的容易です。特定の機能が必要になった場合、多くは既存のプラグインで対応できます。技術的な問題が発生しても、ほぼ確実に誰かが既に同じ問題を解決し、その解決策をオンラインで公開しています。

プラットフォームを選定する際、経営者やマネージャーはコードの優劣だけでなく、その周辺を取り巻くエコシステムの堅牢性をも評価しています。この点において、WordPressのエコシステムは、他のどのプラットフォームも持ち得ない、強力かつ持続可能なアドバンテージなのです。

Section 7: 結論:あなたのプロジェクトにとってWordPressは最適な選択か?

本レポートを通じて、WordPressの基本構造からその進化、競合環境、内部課題、そして未来へのロードマップまでを多角的に分析してきました。これら全ての情報を統合し、最終的な結論を導き出します。

最終評価:時代遅れではなく、変革するプラットフォーム

結論として、**WordPressは「オワコン」ではありません。むしろ、時代の要求に応えるために、より複雑で多面的な存在へと「変革」**を遂げています。かつてのように「WordPressは良い選択か?」という単一の問いはもはや意味をなさず、より洗練された意思決定のマトリックスが求められています。

WordPressは今、明確に異なる二つの強力な道を提供しています。一つは、非技術者でも直感的にサイトを構築できる、洗練された**「伝統的オールインワンCMS」としての道。もう一つは、モダンな開発者が最高のパフォーマンスと柔軟性を追求するための「ヘッドレス・コンテンツプラットフォーム」**としての道です。

この二つの姿を理解することが、2025年以降の技術選定において極めて重要となります。

戦略的デシジョン・フレームワーク

プロジェクトの成功は、その目的に最も合致したツールを選択することにかかっています。以下に、本レポートの分析内容を基に、異なる役割の意思決定者へ向けた具体的な指針を示します。

  • ビジネス・プロジェクトマネージャー向け: 判断の軸は「What(何を)」と「Why(なぜ)」に置くべきです。プロジェクトの最終目標(例:迅速な情報発信、大規模ECの構築)、予算、市場投入までの時間(Time-to-Market)、そしてコンテンツ更新を誰が担うのか(コンテンツチームのITリテラシー)といったビジネス要件に基づいて、最適なプラットフォームを検討します。
  • エンジニアリングマネージャー・開発者向け: 判断の軸は「How(どのように)」です。これはアーキテクチャの選択に他なりません。求められるパフォーマンス要件、開発チームが好むワークフロー(例:PHP vs. JavaScript)、そして長期的なスケーラビリティとメンテナンス性といった技術的要件が、最適な道筋を決定します。

2025年のためのプラットフォーム選択マトリックス

最後に、これまでの分析を総括し、具体的なプロジェクト要件とプラットフォーム選択を結びつけるための実践的なツールとして、以下の決定マトリックスを提示します。この表は、あなたのチームが自らのプロジェクトの優先順位を明確にし、データに基づいた最適な技術選択を行うための議論の出発点となるはずです。

表4: 2025年のためのプラットフォーム選択マトリックス

プロジェクト要件伝統的WordPressヘッドレスWordPressShopifyWix純粋なJamstack
市場投入までの速さ高い (テーマとプラグインで迅速に構築)低い (フロントエンド開発が必須)非常に高い (ECに特化)非常に高い (テンプレートベース)低い (完全なカスタム開発)
コンテンツチームの使いやすさ非常に高い (世界標準の管理画面)非常に高い (バックエンドはWordPress)高い (直感的なUI)非常に高い (ドラッグ&ドロップ)低い (CMSによるが、学習が必要)
予算(初期/長期)初期:低い / 長期:中 (ホスティングと保守)初期:高い / 長期:低い (開発費は高いがホスティングは安価)初期:中 / 長期:高い (月額費用+手数料)初期:低い / 長期:中 (月額費用)初期:高い / 長期:低い (開発費は高いがホスティングは安価)
パフォーマンスとスケーラビリティ (最適化に依存)非常に高い (静的配信とCDN)高い (最適化されたインフラ) (大規模サイトには不向き)非常に高い (最速・最高のスケーラビリティ)
デザイン・機能の自由度非常に高い (コードレベルでの完全な制御)最高 (フロントエンドは完全に自由) (プラットフォームの制約内)低い (テンプレートの制約が強い)最高 (ゼロから自由に構築)
開発者体験と制御低い (古いアーキテクチャ)非常に高い (モダンなJSフレームワーク)低い (独自仕様の環境)非常に低い (ほぼ制御不可)非常に高い (開発者が主導)
SEOのポテンシャル非常に高い (プラグインによる詳細な制御)非常に高い (高速表示と完全な制御)高い (優れた基本機能) (基本的な最適化は可能)非常に高い (高速表示と完全な制御)

最終的な考察

WordPressの最大の強みは、過去も現在も、そして未来においても、その驚異的な適応能力にあります。一つの巨大な岩盤のように見えるこのプラットフォームは、実際には時代の潮流に応じてその姿を変える、柔軟な生命体です。

「洗練されたオールインワンCMS」と「強力なヘッドレスエンジン」という二つの現代的な道を理解し、自らのプロジェクトの特性と照らし合わせることで、企業や開発チームはこれからもWordPressの持つ巨大なエコシステムの恩恵を最大限に活用し、成功するデジタル体験を構築し続けることができるでしょう。WordPressは死んだのではなく、むしろ二つの新しい生命として生まれ変わったのです。

引用文献

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  2. WordPress and WordPress.com, 7月 20, 2025にアクセス、 https://developer.wordpress.com/docs/glance/wordpress-and-wordpress-com/
  3. WordPress market share: how many websites use WordPress in 2025? – Barn2 Plugins, 7月 20, 2025にアクセス、 https://barn2.com/blog/wordpress-market-share/
  4. WordPress – Why developers finally said “Fork This” – Reddit, 7月 20, 2025にアクセス、 https://www.reddit.com/r/Wordpress/comments/1laa8vg/wordpress_why_developers_finally_said_fork_this/
  5. WordPress is dead – Reddit, 7月 20, 2025にアクセス、 https://www.reddit.com/r/Wordpress/comments/1hh8ovm/wordpress_is_dead/
  6. Is WordPress really that bad? : r/PHP – Reddit, 7月 20, 2025にアクセス、 https://www.reddit.com/r/PHP/comments/8hq6gs/is_wordpress_really_that_bad/
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